1. 概要
1.1. Excitonの特徴
ExcitonはWindows(98/ME/XP/2000), Macintosh(OS8/9)のVSTホストアプリケーション(Cubaseなど)上で動作するソフトウエアシンセサイザー(VSTインストゥルメント)です。
64音ポリフォニック(最大)
1〜64ボイスの間で自由に設定できます。ユニゾンモードを用いて1つのキーで全ボイスを同時発声して重厚な音色を作成することもできます。またポルタメントはポリフォニック/ユニゾンどちらでも用いることができます。
オシレーター
高音質のオシレーターを2系統搭載。新開発の信号処理技術を用いて従来問題となっていたエイリアスノイズのない高品位な音を実現しました。波形はサイン波/三角波/のこぎり波/パルス波の4種類。パルス波には高音質のPWM(パルス幅変調)が可能です。また音質をHigh/Middle/Lowの3種類から選択できます。Highは完全なノイズ除去処理を行った高音質のオシレーターです。Middleは十分な音質を確保しながらCPU負荷を抑えた実用的なオシレーターです。これに対しLowはノイズ除去処理を一切行わないため高域でノイズを発生しますが、これを応用してパーカッションや音響効果などの音色作成に用いることができます。
さらにOSC1はオシレーターシンク、OSC2はFMを用いてさまざまな音色を作成することができます。FMはエンベロープやLFOで効き具合をコントロールすることもできます。
ミキサー
2つのオシレーターの他にリングモジュレーション信号(1と2の積)とノイズをミックスできます。ノイズジェネレーターにはフィルターが付いており音色を調整できます。
フィルター
ローパス/ハイパス/バンドパス/バンドリジェクトの4種類を選択できます。ローパス/ハイパスはスロープを6/12/18/24[dB/Oct]の4種類、またバンドパス/バンドリジェクトは12/24[dB/Oct]の2種類から選択できます。ビンテージアナログシンセサイザーの特性を元に設計しており、フィルター発振も可能です。
さらにExcitonは特有のサチュレーション機能があります。回路の真空管やトランジスタ取り替えるようにフィルター特性を自由に変化させて複雑な音色も作り出すことが可能です。
エンベロープ
ADSRエンベロープを2系統搭載。アタックとディケイの曲線をそれぞれ3種類の中から設定できます。打楽器系には早い立ち上がり、またストリング系には遅い立ち上がりを設定する等、用途に合わせた細かい音作りができます。
LFO
LFOを2系統搭載。波形はサイン波/三角波/のこぎり波/矩形波/サンプル&ホールド/ランダムの6種類を組み合わせて設定できます(計64通り)。2系統ともモノ/ポリのモード切替、MIDIトリガが設定可能です。また周波数をシーケンサのテンポで設定することもできます。
エフェクト
ステレオモジュレーションディレイをベースにしたエフェクトを内蔵しています。ステレオディレイ、コーラス、フランジャー、リバーブ、オーバードライブなど様々な用途に応用できます。
モジュレーション
オシレーターとフィルターにはENV1/ENV2/LFO1/LFO2の中から2つまで、アンプリファイヤーにはENV1/ENV2のうち一方とLFO1/LFO2のうち一方をモジュレーションにアサインできます。モジュレーションは正負両方向に設定でき、ベロシティーセンスもすべて独立して設定できます。
さらにアサイナブルモジュレーションを8種類設定でき、ソース(入力)、デスティネーション(出力)、センス(強度制御)とその大きさを自分で自由に配線することができます。
1.2. バージョン2の新機能
バージョン2で新たに追加・改良された機能は次の通りです。
オシレーター
- オシレーター1にオシレーターシンクが追加されました。
- オシレーター2にFM機能が追加されました。
フィルター
- フィルターセクションのオン/オフスイッチが追加されました。
- 新しくバンドパスフィルターとバンドリジェクトフィルターが選択可能になりました。
- バージョン1ではローパスフィルターでしか用いることができなかったサチュレーション機能が全ての種類で用いることができるようになりました。
- サチュレーションレベルのパラメーター特性曲線がアサイナブルモジュレーション対応のため変更されました。
ENV1/2
- ディケイ曲線調整ボタンが追加されました。
- アタック/ディケイ/リリースタイムのパラメーター特性曲線がアサイナブルモジュレーション対応のため少し変更されました。
LFO1/2
- 6つの波形を組み合わせて設定できるようになりました。これに伴いサンプルホールドとランダムの両波形の周期が従来の2倍に変更されました。
- LFO周波数をシーケンサーのテンポで設定できるようになりました。
- MIDIノートオンメッセージによる波形リセットの機能が追加されました。
- 位相(Phase)調整パラメーターが追加されました。
- LFO速度のパラメーター特性曲線がアサイナブルモジュレーション対応のため少し変更されました。
エフェクト
- エフェクトセクションのオン/オフスイッチが追加されました。
- ディレイタイムをシーケンサーのテンポで設定できるようになりました。
- フィードバックの結線を左右セパレートまたはクロスの2種類から選択できるようになりました。
新セクション
- アサイナブルモジュレーションセクションが追加されました。
- コントローラーマップセクションが追加されました。
その他
- プログラム(パッチ)数が128から512に拡張されました(128プログラム x 4バンク[A/B/C/D])。
- ボイスデチューンパラメーターが追加されました。
- ピッチベンド範囲が0〜24(2オクターブ)まで設定可能になりました。
1.3. 動作条件
ExcitonはWindows(98/ME/XP/2000)及びMacintosh(OS8/9)のVSTホストアプリケーション上(Steinberg Cubase SX/SLなど)で動作します(スタンドアロン動作はサポートしていません)。基本的にはホストアプリケーションが適正に動作していればその上で動作しますが、実力を発揮するにはある程度以上のハードウエア/ソフトウエア環境が必要です。Excitonを用いて満足な音楽製作作業を行うのに最小限必要と考えられる条件、及び推奨する環境は次の通りです。
- Windows
- 必要条件
- Pentium III以上
- Windows 98以上
- Cubase VST 4以上(または互換)
- 推奨環境
- Pentium 4(以上)
- Windows ME/XP/2000
- Cubase VST 5,SX/SL相当(または互換)
- 必要条件
- Macintosh
- 必要条件
- PowerMac G3以上
- Mac OS 8.6以上
- Cubase VST 4以上(または互換)
- 推奨環境
- PowerMac G4
- Mac OS 9
- Cubase VST 5,SX/SL相当(または互換)
- 必要条件
なおこの条件は絶対的なものではなく、他に用いているアプリケーションやプラグインなどによってシステムパフォーマンスは大きく変わります。基本的にはホストアプリケーションが正常動作すればその上で動作しますが、不安な場合は購入前にデモ版を用いて動作を確認して下さい(デモ版はフリーでダウンロードできます)。
またMac OS X版も今後対応予定です。
ExcitonはSteinberg社のVST 2.0インターフェース仕様に準拠したプラグインソフトウエアです。現在数多くのVSTホストアプリケーションがありますから全てのホスト上で動作確認を行うことは困難ですが、VST 2.0仕様に準拠したホストアプリケーションであればまず問題なく動作するはずです。もしお持ちのホストアプリケーションで動作しない場合はご連絡ください。可能な限り対応します。
システムパフォーマンスは他のアプリケーションやプラグインによって大きく異なります。特にCPU負荷の高いプラグイン(例えばリバーブ系)を同時使用している場合はシステムのパフォーマンスが大きく低下する場合があります。
またPentium III以前のWindowsマシンやPowerPC G3以前(604など)のMacintoshでも一応動作はしますが、この場合メモリーを十分に確保する、ホストアプリケーション以外のアプリケーションを同時実行しない、ホストアプリケーション上で他のプラグインを極力使わない等システムパフォーマンスに十分気をつける必要があります。またボイス数を多く取らない、オシレーターのQualityにHighを使用しない等の工夫も必要です。この場合の根本的な解決方法はやはり最新のコンピューターに買い換えることですから、古いコンピューターに対しては対応しかねる場合があります。あらかじめご了承ください。
1.4. マニュアルの構成と読み方
1. 概要(本章)は概要の解説とマニュアル構成の説明、動作条件の説明です。
2. パネルの説明はExcitonの画面とセクションごとの位置の説明です。
2. インストール方法はExcitonのインストール方法についての解説です
4. 基本操作はExcitonの基本的な操作方法の解説です。
5. パラメーターリファレンスは本マニュアルの中心部です。各セクションごとに音色作成パラメーターを説明します。
6. MIDIインプリメンテーションチャートはMIDI送受信の一般仕様一覧表です。
マニュアル全体を通じて色付きのボックスで囲まれた部分は特別な意味を持ちます。
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青色のボックスで囲まれた部分は機能や動作についての解説、詳細説明が書かれています。
赤色のボックスで囲まれた部分は使用上注意すべき事項、安全のため守るべき事項が書かれています。
緑色のボックスで囲まれた部分は音色作成上のテクニックやその他の有用な情報が書かれています。






